墓地ウォーク

 谷中、青山、雑司ヶ谷……。東京を歩いていて、墓地に行き当たることは少なくない。きちんと歩けるどころか、花見のスポットになっているから驚きである。よっぽど郊外にあるか、街中にあっても容易に入れないものばかり見てきたので、ずいぶん開放的だと思ったものだ。


 ところで、そんなところにズカズカと乗りこむのは如何なものだろうか。祟りと言わないまでも、何か良くないことが起こるのではないだろうか。結論から行くと、そんなことはないらしい。詳しい人によると、誰も来なくて寂れてしまうより、人の通りがあった方が喜ぶとか。また、墓地ほど清められているところもないので、そういう意味でも安心ということだ。

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