バーニング・エンジェルズ・アライヴ
上条 樹
記 憶
人の記憶とは不確定なものである。
幼い昔、優しい両親と過ごした思い出の日々、学校での様々な友人との楽しい出来事、思い出すことは出来るのだが、その記憶が、本当に自分の事なのかを確かめる術はない。
本当に記憶の中の少年は俺なのか? それとも、俺は俺じゃないのか?
そして、記憶は思い出せたとしても、もう二度とあの時と同じ感覚を感じることは出来ない。それが思い出というものである。きっと、今この瞬間、この時間もいつかは思い出に代わり、記憶の底に記録されるだけなのだろう。
これは他の誰かの記憶なのだろうか・・・・・。
その答えは誰も教えてくれないだろう。
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