第14話 幼なじみは、料理の才能がないことを再認識する。


土曜日の午前中のこと。


「今日、俺の家には誰もいない」

「……急にどうした関谷」

「そして、お前の親もいない」

「………」

「つまり……昼飯がない!」

「コンビニ行けばいいじゃん」

「残念なことに、俺は金欠なんだ」

「しょうがないから私が奢ってあげる」

「男子校生の胃袋なめんなよ」

「……つまりなんだ」

「お前、カレー作ってよ」

「私に料理の才能はない」

「カレーくらい作れんだろ、俺も手伝ってやるから」

「上から目線。頼んでんのそっちだから」

「カレー食べたいんだよ」

「……はぁ、今度焼肉奢れよ。特上で」

「俺しばらく節約生活……」




「どう、水瀬特製カレーのお味は」

「……もう二度とお前に料理は頼まん」

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