第9話 必死に生きて。気楽にするのは。

 魔王を倒すと、ゲートが出た。


 俺はゲートを通り、元の世界に帰還した。


 俺は学校に行く。




 どこかで見たことがあるような、金髪の少女の生徒が、挨拶運動をしていた。


「がんばってるな」


「当たり前でしょうが! 私はこの世界を救うために、生きているのよ!」


「もっと気楽に生きろよ」


「いえ、必死に生きるわ! 気楽にするのは、死んでからよ!」


 言葉は耳に届いても、心までは届かない。


 まったく、とんでもな野望だな。


 でも、こんな馬鹿は好きだ。


 また、あの魔王のように、世界を救うための道を間違えそうになったら、今度こそ、救ってみせるよ。


 俺はそう、ちかうのだった。







 家に帰った。


「なんでいるんだ?」


 女神がいる。


 まさか、また異世界転生なのか!?


 女神が手を出した。


「ポテトチップスって、まだありますか?」


 ペシ。


「帰れ」










~ 完 ~



読者A

「ポテトチップスはうすしお味に限る」

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