かいたく!~目指すは最強都市! 私の都市をみんなでどんどん成長させていくよ~
きつねのなにか
はじまりはじまりー
第1話 始まり
わたくし
え?なんで?衣服は着てる。起き上がって衣服の確認。
メープル色の革の服。下はインディゴ染のジーンズ。黒革のブーツ。お股が擦れないようにスパッツ付き。シャツは綿で出来ている白いシャツ。こげ茶の革で出来ているベスト。下着はピッチリしていてなんだか加圧シャツみたい。
それで、各部の様子を見ているうちに、身体の変化を感じました。
ケモミミ+ごんぶとしっぽを持っているようです。色は……金色系のきつね色ですね。きつねなのかな?しっぽを見る限り、先端にかけて白くなってます。きつねなのかな?
肌は白いかな。いい感じに白いですね、とてもいい感じです。きつねなのかな?
残念なことに背は低いと思います。どう見ても服のサイズが小さい。でもおっぱいと腰はあるっぽいです!!!! だけどモデルにはなれなさそう、およよ。
よくわからないけどきつねっぽい! ばんざいばんざーい、しっぽぽよよんぽーん! わたしはきつねだー!
……いいんだろうか。良いよね。うん、良い。
そういえば研究素材にされてどろどろの液体に突き落とされたような覚えがあります。あれ? じゃあ死んじゃったのかな? 現実なのか死後の世界なのかわからない。
でもまあ、そこで何らかの変化を施されて、ここに吹っ飛んできたというのが正解といったところでしょうか。
ようやく体の変化にも慣れてきたので、あたりを見回します。きょろきょろ。うん、草原だ。低木もあるけど草原だー。その先は森がぐるっと草原を覆っているね。
死んだら草原に逝けるっていう話、聞いたことないぞー?
周囲には……小屋が一棟だけ。近づいてみましょう。んー? なんか視力が凄く良いぞー? きつねだからかな?
この小屋の見た目は……ぼろっちい小屋だね。小屋。間違いなく小屋。
石造りの煙突が一つ立っていて、他はどう見ても木造。以上。
コンコンコンコン
「どなたかいませんかー?」
……シーン。
いないね。鍵はどうなってるんだろ……ガチャッ。ありゃ、開いちゃった。
それでは小屋に侵入。どきどきわくわく。
小屋の内部はボロボロ。でも中の面積は中は九畳くらいかな?
ボロボロの洋服棚が一つ、干からびた狭いシングルベッドが一つ、所々腐りかけているテーブルがあって、座ったら足が折れそうなチェアが一つ。そして外側から煙突が見えていた暖炉が一つ。うーん……。
洋服棚をガサゴソ。内側に鏡が。へえ。
鏡によって目の色が、透き通る青い色と輝く赤い色、だということが分かりました。オッドアイ!?
……うふ、ブサにはごめんねぇ、アタシ顔から何まで綺麗。美人。鼻は立ってる目が大きくてパッチリお口は小さくて頬は出過ぎず低すぎず。うふうふふ。
……意識がなくなる前は不細工だったのに!! ブサブサだったのに!!
きつね最高だぜ!
状況を全て受け入れたせいか緊張が緩んでお腹がすいてきました。どこかに食糧ないかな?
くんくんくん、なんか鼻が利く。きつねだからかな? 良い香りがしてきているところがなんとなくわかる! いくぜいい香り! びゅーん。
そうして見つけた、低木に実っている果実とラズベリーなんかの小果実を収穫。むっしゃむっしゃ、おいちい。
そういえば耳もよく通るねー。きつね……っつーか、これだけ大きくて全く役に立たないんだったらアレすぎる。
ぷっはーお腹いっぱいに食べた。栄養価高いのかな、この果実と小果実。
草原を見て回っていたら夜になってきたよ。夜は怖い、怖いったら怖い。しっぽが股に挟まってます、これは犬の場合怯えている証拠。きつねはイヌ科イヌ亜科の動物です。生態は猫っぽいけど、犬なんだよ。
そうだ、あの小屋に戻って一晩過ごそう。枯れ木集めて暖炉に火をともそう ライターや
「ふぬぬぬぬぬぬぬぬ……!!」
ぐぬぬ、原始的な方法で火を起こそうとしていますがなかなか起きない。素人には難しかったかなあ……でも、火がないと怖いよ……。
長いこと頑張って、何とか火付けに成功。小枝から順々に大きい枝に火を移していくよ。薪サイズの枝なんて拾ってきてないけど、まあ、一晩過ごすくらいならだいじょーぶ。
ん?
火付けに必死で気が付かなかったんだけど、暖炉の中央、上蓋の真ん中にエメラルドのように輝いている石が出現してるよね?こんなの探索の時には見つかってないから、火をつけたら出現したんじゃない?
これ、売れるよね? うん、売れる売れる!! ここで一晩過ごしたら街へ行って売り払おう。当分の資金は稼げるぞう、ばんざいばんざーい!!
街の場所、知らないけれどね! どうにかなるなる!
ということで石を左手でつかん――
――新しい市長の出現を確認。こんにちは市長!私は新米市長の初期部分の手助けをする者です。では市長、まずはこの世界の説明をいたしましょう――
ふぁ?
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