第77話 近くて遠い花祭り

さて、祭りが始まりました。

街の賑やかさは、城にいても伝わってくる。

なのに何で、お出掛け禁止だよ。

マリアネのとこのおにぎり食べたーい!つか、食べさせろー!

バンゴーのとこで遊んできたいーっ、出せー!

と、部屋のカウチの上でじたばた。

祭りを目当てに、他国からも多くの観光客が入り込んでるから、外出はダメだとさ。

ま、仕方ないか。

「おばちゃん」

「あれ、ナントどした?」

「コレ」

差し入れだー

「出られないって聞いたからさ」

「ありがとー」

「お休みなんですか?」

エーリーズが首をかしげる。

「ああ、花祭りの間は仕事にならないし」

分かるわ、浮き足立ってんでしょ。

「あ、唐揚げ」

わざわざマリアネのとこで買ってきてくれたんだ。

今回は一緒になって紙皿もとい、紙コップを折り紙した。一週間前じゃ注文しても間に合わないってんで、出店参加者全員で折りまくった。

二つ入った唐揚げの片方に、爪楊枝を刺す。

「エーちゃん、はい、一つ」

「はい、いただきます」

そして残りは飲むように口へ放り込む。

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