第6話 困り事は何ですか?

国王陛下の侍従や侍女なんだろう、もうホント即!って感じで、その前にお茶を出した。

お茶だ。どー見ても緑茶。

さっき窓から外を見たんだけど、ここは丘の上の三階のようだった。

少し離れたところから街が広がっていて、どうも田んぼもあるよう見える。

部屋も広いんだけど、昭和前期にもてはやされた文化住宅って感じの和洋折衷風。

何なんだろう、この世界。言葉通じてるようで助かるけども。

「それでご用件は?」

黙ってられても何も進まないので、対面へ腰掛けてから聞いてみたら、また、赤黒くなる。後ろに控えていた司祭様にも同じように聞いてみる。

返事がない。君らは屍か?

「何させたいか知りませんが、拐って来て用件も言わず、帰宅もさせずってどういうつもりです?」

おいこら、ウンでもスンでも言わないか。誘拐って犯罪だろうが。

こっちも怒ってんです。

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