第14話犯人はクマ

そう。

私がアリエス様に出会ったのは叔母の家に預けられていた時のこと。

6歳離れていたので、出会った頃には既にアリエス様はお姉さんだった。


タイミング的には異次元災はこの頃のはずだが記憶はハッキリしない。

「ストップ!異次元災って?」


元素世界で起きた災害。

ファーリアから紅子結晶リットミールが跳んできた災害のことだ。

私達の推測ではその災害がファーリアの誕生と絡んでいると見ています。


「だよね?」

流石次期アリエス。よくわかってる。

「次期アリエス?」


この娘アリエス様のお墨付きなんだ。

押しかけ弟子って言えばいいのかな?


べ、別に押しかけては、、

いたでしょ?

「うん」


リリアさんの言葉に俯いた私を覗き込むようにしてイスベルクのお姉さんは、

「災害って言ってたけど、どういう意味?」


それにはリリアさんが、


あれは適合者でも探してたんじゃないかな。

無差別に流れ星に貫かれて死んでいったんだよ。

この娘も私も貫かれた。

でも適合したみたいで生き残れたんだ。


「じゃあアリエス様も?」

いや、それがあの人撃たれてないんだ。

_え?

じゃあ私のせいで?

「ごめん。黙っとけって言われてたからさ。アヤは思い詰めるクセがあるからって」


私がずっと一緒にいたから、、


それで一緒にお風呂入らなかったんだ。

流石に胸光ってたらわかるしね。


「ほら早速」

二人の話の調書をとりながら、

「じゃあアリエス様のことは後にして、本題に戻ろうか。

何で街中で全裸だったの?」


「あ、それ犯人私です」

クマは短い手を上げて主張した。


アリエス様を追ってファーリアに行きたいけど、手段がなかった私達は元素分解を行った。


生粋のアンシャルであった私はともかく、半人アンシャルのアヤはその影響をまともに受けた。


体は無事だったけど、服は全部分解されたみたいで残らなかったの。


「初めてはアリエス様にって決めてたのに。

まぁ今回は事故だからノーカンだけど」

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