遠く、遠く


 大好きなあなたの家 久しぶりね

 初めて作った バレンタインのチョコ

 恥ずかしくて 渡せなかった

 懐かしい あの日


 あなたがいなくなるなんて

 予想もしていなかったわ

 幼い頃からずっと一緒だったから

 この家が空っぽになるなんて


 あの頃はまだ子どもで

 連絡先を訊くことさえ思い付かなかった

 あなたはもう 遠く 遠くへ


 また会えたらなんて そんなの望まないわ

 あなたはきっと どこか遠くのその街で

 色んなことを頑張っているから

 しっかりと生きているから


 眩しい笑顔は昔のままだけど

 私の中で渦巻く悩みを 笑い飛ばしてくれる

 私もしっかり生きてこう

 そうね 誰かの悩みを霞ませるくらいに

 素敵な笑顔 抱えて


 太陽見上げて 小さく叫ぶ

 どうか 元気で

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