the beautiful world


 寒空に 雪が舞う

 ちらちらと

 舞い落ちる


 賑やかな街は

 知りもしない人の誕生日に託つけて

 儲かろうと どこも必死


 大して祝ってもないくせに

 彼のことなんか 頭にないくせに

 私は小さく 彼を想った


 孤独を嘲笑う彼等は

 見当違いの祭日を過ごす

 周囲の何も存在しないかのように

 しかし彼等は勝利を知らしめる


 周りの見えない人々が

 一番周りを気にしている

 愉快な事実ね

 笑っちゃうわ


 そんなに男が欲しいなら

 くれてやるわ こんなもの

 ええ良いのよ気にしないで

 さぁごゆっくり

 貪ったらどう?!


 汚い女と馬鹿な男

 そんな集まりもう結構

 見たくないのよ

 お願い 幻滅させないで


 世界は美しいと 未だ信じていたいの


 雪が舞う

 大きなツリーの根元には

 色とりどりの贈り物

 ホワイトシチューの甘い香り

 はしゃぐ子どもと見守る夫婦


 そうね

 世界はきっと

 未だ醜くなりきれずにいる

 美しいものが

 そこかしこに隠れている

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