華を咲かせて


 すべらかな肌に咲く一輪の紅が

 私を魅入らせる


 その華が見たくて

 私は貴方を傷付けてしまう

 嗚呼 もっと啼いて頂戴

 素敵ね もっと聴かせて


 駄目よ 逃げなんて赦されないわ

 そう 私の下に大人しくいれば良いのよ

 その肢体 存分に見せて御覧

 綺麗ね 隠さなくて良いのよ


 全身に華を咲かせた貴方

 苦痛に歪んだ御顔 可愛いわね

 それが私を更に昂らせているって

 判っているのかしら


 愛しているわ

 私で一杯にしてあげる

 頭から離れないくらいに

 滅茶苦茶にしてあげるわ


 私を選ばなかったことを後悔するまで

 その血 舐め尽くしてあげる

 綺麗な華を 責任持って摘み取るの


 ヨくなって来たでしょ?

 声が濡れてるわ


 心から愛してあげる

 だから 私だけ見ていて

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