第47話 薔薇告白


おはよう 僕の薔薇

眠れるきみに

今日も一番乗りの挨拶を



頬の産毛が 光のヴェールのようだね

睫毛のカーヴが マリア様みたいだね

ラズベリーの唇から 温かい息が・・・


好きだよ 好きだよ 好きだよ 好きだよ

声にならない 秘密の告白


愛してる 愛してる 愛してる 

死にそうな位



きみは夢をみているのだろうか

そこに僕は居るだろうか


ああ そうだったら どんなにか・・・


血が 肉が 骨が きみを欲しがっているんだ

結ばれないさだめのきみを


誓いだったら いくつでも

命だったら いくらでも

だってきみは

僕の宇宙でただひとりの花だから


きみのただひとりになりたい

一番の男になりたい


だから僕は 夜明け前に忍んでくる

きみに今日も 一番乗りの告白をするために



きみが眠ったふりをしている窓に


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