第30話 りたいあ



優しいきみを

淋しがらせて

悲しませてごめんね


きみの愛に

愛を返せなくてごめんね




素晴らしいきみ

美しく

眩しい僕の天使



僕は元気です


日々の暮らしも

きみへの想いも変わっていません


・・・変わっていません




きみは何にも悪くないよ


僕の精神が

心が

勝手に一方的に

きみの素敵さに

眩しさに

耐えられなくなったんだ



きみは光

僕は闇


互いの違いで惹かれあった二人だったね

違いは承知の上だったね


僕は光を手に入れたようで

きみは闇を手に入れたようで

有頂天だった日々が懐かしいよ



時を経て僕は思い知った

闇は闇でしかないのを

光は

闇を濃くするばかりだと



光に憧れて 光をうらやんで

闇は沈んでゆく


劣等感に膝を抱えたまま

素敵なきみを泣かす



恋してごめんね

恋させて ごめんね



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る