あんたいとる！-untitled!- 3

Act:38『恐るべし、智』

悠「あ、おべんとーに梅干し！」

唯「おや、大粒だね」

悠「ですね！　私大好きなんですっ」

唯「ボクも好きだよ」

悠「美味しいですよね！　……んーすっぱい！」

唯「おやおや、悠くん、口がア○ルみたいに……」

蛍「アヒル！　アヒルな！！」

京「お腹空いたわ～」

桜「あ、私のお弁当食べる？　残り物だけど……」

京「ええの！？　食べる食べる！」

桜「それじゃあ、どうぞ。お口に合うかどうかわからないけど……」

京「……うまー！　ヒヒーン！」

桜「わわ、馬になっちゃった？！」

京「せや、桜ちゃんって呼んでええんかな？」

桜「うん、いいよ。私はなんて呼べばいいかな？」

京「ウチのことは……せやな……明日とか昨日とか呼ばんといてくれたらなんでもええで！」

桜（『明日（あした）』、『昨日（きのう）』じゃなくて『今日（きょう）』ってことかな……？）

京「桜ちゃんは料理上手いな～♪　ご飯美味しいわ～」

桜「ありがとう。京ちゃんは料理しないの？」

京「するで！　たこ焼きの時はウチが作んねん！」

桜「へえ、京ちゃんのたこ焼き、食べてみたいな」

京「ええで！　でも焼きたて食べさせたいから今度ウチで食べよな！」

桜「うん、楽しみ～」

京（桜ちゃんには激辛たこ焼きはやめとかなっ！）

唯「人間には得手・不得手がある」

蛍「そうだな」

唯「でもそれが素晴らしいんだよね」

蛍「お前、不得意なこととかあるのか？」

唯「あるよ。生きることとか」

蛍「根本的な問題じゃねえか……」

智「……」ぽわわーん

蛍「と、智のやつどうしたんだ？」

悠「学校の売店で買ったちょっと高めの抹茶アイスが美味しかったらしいです」

蛍「そ、そうなのか、智……美味しいか？」

智「……美味しいです」きらきらっ

蛍（うおお！？　か、可愛い！！）

蛍「なんというか、智……凄いな……」

悠「先輩、智ちゃんにドキドキしてましたね！」

蛍「えっ……う……」

悠「……」

蛍「わ、悪いかよ……」

悠「私もやられちゃいました。あんな可愛い顔は反則です……」

蛍（……恐るべし、智）

京「今日も、京ちゃんは元気やでー！」

蛍（……これはシャレか？）

京「……ぷふー！　『きょう』も『きょう』ちゃん元気て……ぷふー！」

蛍「ツボが浅い！！」