Act:14『奇遇だね』

蛍「ふう、これでよし」

舞「お兄ちゃん、何してるの?」

蛍「うおっ、舞!?」

舞「そんなに雑誌まとめて……捨てるの? 私が捨てとこうか?」

蛍「い、いや、いいよ。俺が捨ててくる」

舞「? そう? わかったー」


―ゴミ置き場―


蛍「よし……」

 (悪い、舞……これは見せられないものだ……。

  このエロ本はもう捨てないと、アイツにバレるからな……)

唯『おや、場所を変えたのかな? この前までここにあったよね?』

蛍(うう、今でも背筋が凍るぜ。

  もうそんな心配もないんだ……ははは)


唯「やあ」

蛍「ふおお!?」

唯「おや、どうしたんだい? 急にオーガズムに達したかな」

蛍「んなわけあるか! いや、なんでお前……」

唯「家の雑誌を捨てに来たんだよ。君もかい?」

蛍「まあな」

唯「奇遇だね……ふふ、そうか。…………」

蛍「じろじろ見るな」

唯「あからさまに身体で隠そうとしてたら見たくなるに決まってるじゃないか」

蛍(む、無意識に隠してたーーー!!!)


唯「ふふ、まあ、見られたくないならこれ以上はやめておくよ」

蛍「……」

唯「でも、捨てると逆に君は健全じゃなくなるような気がするんだけど、

  気のせいかな」

蛍(!? コイツ、何の本か気づいてやがる!?)

唯「まあ、勝手にエッチな本だと思うのは……。

  おやおや、顔が真っ青だね?」

蛍「う、うるせーー!!!」


――――――――――


蛍「ふわぁ~……」

唯「おや、あくび」

蛍「ちょっと昨日は寝るのが遅くなってな」

唯「それはダメじゃないか」

蛍「なんでだよ」

唯「自慰は夜遅くにすると疲れちゃうだろう?」

蛍「してねえよ!!」


悠「先輩、オ○ニーですか!?」

蛍「声がでけえよ!!」

悠「なんてことしてるんですかっ……」

蛍「は……?」

悠「私にかけてくれればいいのに!」

蛍「変なこと言ってんじゃねえ!! やってもねえよ!!」

唯「ボクの顔が真っ白になるくらい出したんだ、彼」

悠「ええ! 唯先輩にかけたんですか!?」

蛍「ふっざけんなぁ!!」


――――――――――


蛍「はぁ……アイツら本当にひでーよ……」

智「何故私に言うです?」

蛍「智くらいしかこんなこと話せないからな」

智「……友達いないです?」

蛍「い、いるよ……。いるよ……多分」


――――――――――


悠「それで、先輩がさ~」

智「ふーんです」

 (いつもは普通です。でも――)

悠「あ、先輩! エッチしましょうよ~♪」

蛍「お前声がでかいって!!」

智(――先輩さんの前だと急に変なやつになるです……)

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