報告(前半)

  交通安全教室に参加してからというもの、子供たちの暴力性は日に日にましていくように思える。落書きが2階、3階、4階へと侵食をはじめた。勇気を誇示するために、ベランダから身を乗り出して危険な壁に様々な装飾を凝らして自分の名前を書くようなった。先生をおちょくることがステータスになった。授業中に机をドコドコ叩きながら、リズミカルに代わる代わる先生のあだ名を叫ぶのだった。

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