FILE3 脅迫状

FILE2あらすじ

 化け物の正体は人間である。


 三ヶ月前にそのことを知った私はつい最近、一島町に引っ越してきた。独り暮らしがしたかったことと、私の中に眠る記者精神が一島町の噂に引き寄せられたことが理由だね。

 彼との出会いは、引っ越しの作業が終わった後だった。その時は言葉を交わすことなく、排水口から出ていた手を一方的に握って驚かせてしまった(当然シロナちゃんに怒られたけどね)。その夜、流レ亭で佞さんと再開した帰り道、亀のような化け物と出会った。なぜか私の名前を知っている亀の化け物は、あともう一人の化け物と出会えと言って去ってしまった。

 翌日、私はシロナちゃんを連れて彼......手島さんに合いに行き、会った証拠として写真を撮った。手島さんと別れて、先に帰っていたはずのシロナちゃんを尋ねたんだけど......廃墟に残されていたのは、黒い液体と彼女の持っていた毛布だった......


 一週間前のことだ。


上宮俊(私) Webライター。最近一島町に引っ越してきたんだ。

シロナ 眼球の代わりに触覚を持つ化け物の女の子。下水道で別れてから消息不明だ......

柄子 獲濡という人と二人だけの世界に生きる女性。サービスエリアで二人で鍋焼き冷や麦を食べていたなあ。

獲濡 柄子という人と二人だけの世界に生きる男性。サービスエリアで二人で鍋焼き冷や麦を食べていたなあ。

大谷春海 大谷荘の大家。

波崎 繰矢 自分のことになると自信がなくなる大学生。私の隣の部屋に住んでいる。

駅巻 佞 流レ亭の亭主。かつては恋人のような関係があったこともある。

新道 進 勘の鋭い刑事。

大谷 三崎 大谷さんの娘で軽い感じのOL。後輩の歩さんの相談に乗っている。

新道 歩 新道さんの娘で真面目なOL。最近ストーカー被害に悩まされている。

亀の化け物 なぜ彼は私の名前を知っているのだろうか......?

手島 下水道で暮らしている元ラジオ局のDJ。自分でラジオ局を立てる夢は化け物の姿になっても諦めていない。

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