形式主義的ミステリー

沖野唯作

前提

〇舞台

孤島



〇登場人物

A(B・Cの友人、D・Eとは赤の他人)

B(A・Cの友人、D・Eとは赤の他人)

C(A・Bの友人、D・Eとは赤の他人)

D(Eの友人、A・B・Cとは赤の他人)

E(Dの友人、A・B・Cとは赤の他人)



〇時系列

A・D・Eが首なし死体を見つける。

死体はBの服を着ていたので、Bの死体だと認定される。

同じ頃、Cが失踪。

一時間後、A・DがEの死体を見つける。死体の首には絞殺の跡。

一時間後、警察が孤島に到着し、首なし死体のDNA鑑定を行う。

結果、Cの死体だと判明する。

警察がBの死体を崖下で見つける。死因は転落死。

警察の取り調べに対し、AとDは互いのアリバイを保証し合う。

結果、Bが殺人犯だと認定される。BはC・Eを殺したあと、誤って崖から転落したのだと認定される。



〇事実

その1:孤島にいたのはA・B・C・D・Eの五名のみ

その2:AはBに殺意を抱いていた

その3:DはEに殺意を抱いていた

その4:返り討ち殺人が一度行われた

その5:便乗殺人が一度行われた

その6:代行殺人を依頼した者が一人いた

その7:首なし死体は被害者を誤認させる効果を持つ(ただし、DNA鑑定は騙せない)



※返り討ち殺人

被害者になるはずだった人物が襲撃者を返り討ちにした結果、殺人犯になること。


※便乗殺人

殺人事件に便乗して、殺人を行うこと。連続殺人に見せかけることで、自分の罪を他の殺人犯になすりつけるのが目的。


※代行殺人

依頼を受け、誰かの代わりに殺人を行うこと。



〇注意書き

・時系列の記述のうち、「認定」された内容は真実とは限らない。

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