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・舞台


山水画世界


・概要


白と黒しか目に入らない、険しい岩山と激しい河、そして溢れる霧の世界。

岩山は巨大な柱が地面が突き出たかのように聳え、河は流れが早すぎて魚も泳いでいない。その飛沫から広がる白い霧が一帯を覆い、すぐ先でさえ視野が通らない。

僅かに存在する平地には樹齢が百年はいってそうな木々が生え、後は苔が生すのみ。

魔術に通じているものならば、この地が龍脈の集中地点であり、同時にその力がどこぞに奪われているのだと肌で感じられる。


・名前


『仙人』霞老子かすみろうし


・外見


66cm 24kgただし変化する。

子供のように見えて実際は何百歳と歳を経ている老人。

僅かに毛が残る頭に、肩にかかるほどの福耳、大きすぎる目は普段閉じている。

小さな体は非力に見えて筋肉が発達しており、拳にもタコがある。見えないが、臍の部分に黒字の文様があり、見る人が見ればそこが気を安定させるための核だとわかる。

白色のローブを纏い、大きすぎる木の杖を突いていたりする。


・経歴


二つ名の通り仙人で、修行により気を操り、自然と一体化してより上位の存在、神になろうとしていた。

しかし老いからは逃れられず、これからは衰退する一方だと悟っており、それでもあきらめきれなかったところに女神が現れた。

下僕となることはすでに招致済み。その上で女神側が約束を守るため、戦いに人を投入した。


・性格


深い知識、成熟した精神、蓄えられた経験により、常に落ち着き、大抵の事柄は経験済みで、感情の起伏がない。ただし老いは嫌い、他人の若さへの嫉妬があり、年齢が低いほど言動が苛烈になる。

妄信に近い形で一心不乱に修行に没頭しており、それ以外のことに興味はない。

また、その精神は高次元過ぎて一般人には理解されず、高潔で慈愛に溢れた感じでありながら、平然と残忍なことをやらかす。

根底には自分が一番で変わりが効かないから他が死んででも自分が生き残るべきだ、との考えがある。

お前には理解できないであろうが、これが一番良いのだ、とかいう。


・能力


純粋な身体能力はかなり低く、ただ立ち上がるだけでも全力を尽くさなければならない。

武道の心得があり、こう見えて物理打撃中心の武闘派。

高い気を内包しており、魔術呪術に対して高い耐性を持つ。

無限丹田

腹部にある気を操る部分を、この地に流れ込んでくる気と合わせ、同化することで無尽蔵の力を得ている。その結果、ダメージを受けてもすぐさま回復し、全力運動しても体力があっという間に回復する。安定させるには核が必要で、これが欠けると暴走し、人の体を保てなくなる。

霞の体

丹田の応用で、体の一部を周囲の霧と同化させることで遠距離攻撃ができる。例えば拳の先だけを混ぜて飛ばし、死角から殴る蹴る。また頭部などへのダメージも霧にして回避する。

無敵に思えるが、安定のため、臍の周りだけは霧にできない。

霞の教え

打撃を与えることで相手にも無限丹田の基礎を理解させる。初めはよくわからないパワーアップで、順繰りに能力が向上し、精神も絶好調となる。しかし十発を超えたあたりで霞の体も発動し始め、しかも臍の文字がないため安定せず、最終的には霧となってしまう。

そして霧となった人体を吸収することで気と寿命を延ばすことができる。


・戦法


意味不明な言葉で諭してきて、混乱させ、勝手に納得してから攻撃に入る。

打撃中心で相手を翻弄するも、それで止めは刺さず、相手を導いてより力を自覚させ、導き、さも味方の振りをする。

そして霧になったところを吸い込んで食う。寿命や能力は上がるが、若さは回復せず、その問題を女神に頼っている。

若さへの渇望、老いへの嫌悪から冷静さを失うことがあり、立ち回りにほころびが出る。


産まれるべきではなかった

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