第4話 長女

いつも意識はしていないけど…自分は長女であるという思考が働き そんな立ち振る舞いをしていることに気づく。


同じ長女の立場の友達同士でも、「やっぱ長女思考だよね〜」とか言い合ったりして、

「長子」という立場で生まれてきた人同士でないと分からなかったりする事ってある…というのも、まんざらではない。




父親の癌が再発の可能性あり……

という報告を主治医からうけたとき

妹と2人で久しぶりに話す

妹は気持ちをたくさんぶつけて泣いて泣いて私の前で話している


その妹を見ながら不思議と冷静にならなくては…という気持ちが前に出る

自分だってショックで泣きたいのに


涙がこぼれ落ちそうになる寸前でくい止める自分。。

一緒に泣けばいいのに。

泣きたいのに泣けばいいのに。


妹を励ましている


帰り道、車の運転をしながらくい止めていた涙があふれ出す

運転しながら1人で泣く…

止まらない…


もうすぐ家に着く…

子ども達が待っている

涙を止める

止まらなかった涙が止まる……


大きく深呼吸して、マスクを深々とつけ、何事もなかったように家に戻る


自分の感情はいつも何かの次になっているのだろうか。


無意識のうちに、そういう自分になっていることにあらためて複雑になる。



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