第47話 結衣の夢
結衣が圧倒的な強さを見せつけてから一週間が経過し
俺達は
日本魔法協議連盟は日本の魔法使いの本部になる
「はい、家に帰るまでが
ナタリア先輩がふざけながらアナウンスしている
相変わらず、何を考えているか分からないなぁ
ふと隣を見ると
結衣は隣で論文の最終確認をやっていた
結衣は医学と魔法の応用に関しての学術発表も担当している
「やっぱり、魔法使いになっても結衣の夢は変わらないんだな」
「そうだよ」
「私は医者になるの、どんな患者さんでも助けることができる医者になることが目標」
自分の夢を堂々と人に言える結衣はすごいな
いつもは小動物のようで可愛いのに
ふと見せるカッコ良さがあるんだよな
「魔法と医療の研究ってどんな内容なんだ?」
「再生医療だよ」
「再生医療?普通の医療と何が違うの?」
俺は医学の知識なんてまるでないから
治療と再生の違いが全く分からない
「そうだな〜イメージでいうと」
「治療は従来の医療なんだけど、再生は細胞そのものを作り替えるイメージなんだよね」
「ほら、凛が昔言っていた再生の炎って奴がイメージにぴったりなんだけど、、」
「やめてくれ!」
「なんで、そこで俺の黒歴史が出てくるんだょ」
「ほら、魔法は魔力と想像力だから」
「凛の昔の妄想ってアイディアが斬新ですごく参考になるんだよね!」
「そもそも、魔法で人の組織を再生するって発想が普通の人は沸かないんだよね」
「なるほど、、、って何気なく俺を変人扱いするなよ!」
「そうかな?私は凛を褒めているんですよ?」
「おい、なんでいきなり丁寧語なんだよ」
結衣はいつものように俺をからかって遊んでいるようだ
それでも、結衣の夢はなんとか応援してあげたくなるよなぁ
結衣の夢のためなら俺の黒歴史ノートも見せてもいいかなって最近は思ってきている
「結衣は魔法戦闘部門と学術部門どっちも出るんだからあんまり無理するなよ?」
「大丈夫だよ、だって戦闘部門では凛とペアで出場するからね」
「しっかり私を守ってよね」
ナタリア先輩が結衣は出場種目が多いから
負担軽減のために戦闘部門では俺とペアで出場するように調整してくれた
大会は主に一週間にかけて行われる
日本の魔法使いは高い戦闘力から世界各国に注目されるため
この一週間はお祭り騒ぎになるのだ
「ついに凛の史上最強が世界にバレちゃうんだね!」
「やめてくれ、なんとかバレない方法を考えているんだから」
学園トーナメントでは学園生徒の記憶を一部消去しているから
俺が史上最強の中二病ってことは学園内だけの話になっている
「このままだと、本当に俺のリア充ライフが終わってしまう」
「凛、、、もうそのネタいい加減飽きた」
「ネタじゃねーよ!」
「俺にとっては死活問題なんだよ」
「はぁ〜、、、奇跡が起きないかなぁ」
この俺の願いは大会初日から崩れ去ることになる
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