第20話
――ミキ。
――まさと。
――ミキ。
――まさと。
また始まった。
お互いの名前を呼び合うだけなのだが、彼女いない歴イコール年齢の俺にとっては、この時間は至福のときなのだ。
しばらく呼び合っているとやがてミキが言った。
――また疲れちゃった。もう休むね。おやすみなさい。
――おやすみ。
ミキはいなくなった。
おやすみなさいとは言ったものの、いつもならまだ寝る時間ではない。
が、ゆうべほとんど寝ていない俺は、すぐにあっさりと寝てしまった。
朝起きてミキに語りかけてみる。
返事はない。
俺はゆうべの残り物を口にすると大学へと向かった。
お昼に食堂へ行くと、河本と熊田がなにか話し合っていた。
――なにを話しているんだろう?
気になった俺が二人に近づくと熊田が俺に気付いた。
「よお」
「よお」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます