まさしく
期限切れの果実
熟されたバター
潰れたトマト
カビの生えた味噌汁
悪臭がする部屋と黄ばんだ布団
埃を被るテレビとパソコン
乱雑に転がった紙
そしらぬ顔で時を刻む時計
枯れた花
小さな人形
叫ばない死体
おそらく、恐怖
部屋の隅々に散らばるのは吐瀉物
小さな体と大きな体
目を瞑る体と苦しんだ後のある体
そして当たり前のように進む作業
愚痴
大家の今後、不動産の悩み
手に持った袋
ひそひそ話す警官と黙々と片付ける検査官
「心中ですね」
「そうですね」
まさしく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます