ダンス発表会当日の午前
それから、僕は花凛とのランニングを時々やって気持ちを切り替えることをくりかえして日々を過ごした。
そうして、料理コンテストまで、あと一週間、ダンス発表会は明日となった。
ちなみにお子様ランチの方はどうなったかといえば……まだまだ物足りない。
僕は明日もなるべく時間を使いたくなかった。
HPに、プログラムとかが載ってるかもしれない。花凛とみかんの出番だけ行けば時間が浮く……。
そう考えて、僕はダンス発表会のHPを見てみた。
……ああ。
高校生部門三番目のみかんたちと、小学生部門五番目の花凛たちは、かなり時間が離れている。
高校生、中学生、小学生、審査結果で一位だった人たちがもう一度踊る、という順のようだ。ていうか動画もアップされるんだな。すごいな。
まあ……しょうがない。
僕はスマホの電源を切った。
ちょっと試作してみたいけど、もうお腹いっぱいだ。だから僕は、おとなしく今日は早めに寝ることにした。
次の日……ダンス発表会当日。今日は日曜日。
ダンス発表会は午後からだから、僕は午前中、休日活動届を出して許可をあらかじめ得ておいて、料理部の活動をしに学校へ向かった。
早めに着いたから、一番乗りか……。
少しでも準備を整えておこう。
僕は調理器具などを用意した。
おおよそいつでも始められるってなった頃、後輩たちが次々に来た。
「田植先輩すごく準備がいいですね!」
「準備がいい。とても準備がいいです」
「やっちゃうよ田植ちゃん!」
「ピース」
「まずは私たちがエプロンに着替えないといけませんね」
後輩たちはてきぱきと自分の支度を整えた。
僕は思った。何としても、この午前中を有意義に使わなくてはならない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます