可愛すぎる後輩たちと申し込み
「はい……じゃあ、押すぞ……」
「どうぞ!」
カチ、という音は僕の操作しているマウスではならず、しかし僕は確かにクリックした。
「申し込んだ……」
「よし、これでチームが今誕生したね田植ちゃん」
そうだな。
料理部非幽霊部員で一団体として、たった今、料理コンテストに申し込みをした。
万佐樹が出るのと同じものだ。
万佐樹も誰かとチームを組んでいるらしいが、誰かはよく知らない。
で、僕たちのチームの話をすれば、料理部に来る六人がメンバー。
他の幽霊部員も誘ったのだが、断られてしまった。まあそれぞれのことで忙しいのだろう。
チーム名は、
お子様ランチを極める部長と可愛すぎる後輩たち
僕が考えたのではない。
チーム名を記入する時に突然浜辺さんが僕を後ろからがっちり捕まえてきて、あ、なんか背中に当たってますね……と思っていたら、萌門さんがキーボードを占拠して打ち込んだのがこれ。
まあいっか、どうせ変えようと思ってもまた戻される気がするし、ということでそのままになった。
「申し込みおわりましたか?」
小町先生が戻ってきた。
ここは家庭科準備室。僕たちは、小町先生のパソコンを借りて、申し込みを行なっていた。
「あ、無事終わりました……ありがとうございました」
「よかった。コンテストも文化祭も頑張ってくださいね」
「はい」
僕たちはパソコンの前から退散し、小町先生先生がそこに座った。
机の上に小町先生の胸がぼすっと乗った。
その振動でパソコンの隣の小さな棚に置いてあったスティックのりが倒れて隣にあったペンにあたり、そのペンがころころ転がり落ちてきた。
机に着地する前に小町先生はそのペンをキャッチし、それで家庭科の課題の添削をし始めた。
すごい……。何もしていないのにペンが小町先生のところに降って来る仕組みが……。
小町先生の大きな胸の重みが活かされた瞬間を、僕は動画に撮っておきたかったと思った。
あ、小町先生の胸を動画に収めたかったわけじゃないからそこは理解して欲しいです……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます