第657話 勇者ヨーリスと転生者ライナス その1

ヨーリス君が勇者になった経緯・・・・


今からおよそ15年前?

ヨーリス君とライナス君が15歳になったころまで時は遡るのだが・・・・

・・・・

・・・

・・


とある孤児院


孤児院では、施設にいる子供がおよそ15歳になると、ある程度のまとまった人数で、ある程度大きな街の冒険者ギルドや、教会・寺院?地域によって違うようですが・・・・へ連れて行き、冒険者登録をする。

何故15歳なのか?

早ければその頃にはスキルが発現しているからだそうだが・・・・

昔から15なので、そういうものらしい・・・・


そして孤児院で育った場合、余程運がよくなければ冒険者になるらしい。

どこぞの貴族に見初められたり、運よく職人の見習いになれればいいが、前者はよほど秀でていたり、見た目が・・・・特に見た目のいい女の子・・・・じゃないと難しく、職人の見習いなんかもほぼ身内がなるので、孤児院にいればその機会はほぼなく、平凡な連中は冒険者になるしかない。


そして、孤児院から大きな街へ向かうのは基本6人。

冒険者になっても、なりたての初心者がパーティを探すのは難しく、せめてもと、孤児院は6人で送り出すらしい。


そして今ヨーリス君と行動を共にするのは大親友ライナス君と、数年前に孤児院にやって来たクサーヴァーとかいう少年。


今回は7名が向かう事になり・・・・残念ながら4人と3人になったようだ。


そして、ヨーリス君とライナス君にはそれぞれ秘密があった。


2人はその秘密を共有しており・・・・実は2人とも、既にスキルが発現していて・・・・

それにライナス君は転生者と言う・・・・今の前の人生での記憶を引き継いだま、新たな生をうけたらしい・・・・

その時の影響なのか、ある程度スキルを持っており・・・・


そしてヨーリス君。

ライナス君がヨーリス君のスキルに気が付いたのだが・・・・

ヨーリス君のスキルは”入れ替わり”

特殊なユニークスキルらしく、お互いの手を・・・・握手なり、繋いだ場合、相手のスキル・能力が一時的に入れ替わるというものだ。


例えば歴戦の猛者がいたとして、その人と握手をすれば、短い時間だがヨーリス君はその猛者の能力を全て使え・・・・

相手の猛者は、ヨーリス君の能力に成り下がってしまう・・・・

レベルが低いので、一時間ほどしか入れ替われず、しかも相手を選ばないとトラブルの元・・・・

だが、これは使いようで・・・・


例えば鍛冶職人が腕を怪我したとして・・・・

急ぎの仕事ができない。

そこでヨーリス君に代わりにやってもらう事ができる・・・・


怪我は入れ替わらないので、こういった使い方ができ、その間に得た経験値?は、ヨーリス君の物になる。

だが、そうそう入れ替わりたい人物など滅多にいないわけで・・・・


だがこのスキルの有用性をいち早く見抜いたライナス君は、時間があれば・・・・可能な限りヨーリス君と入れ替わっていたようだ。

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