第655話 時には間に合わず

「ですが、時には間に合わあず、セアリアス帝国には多大な損害が発生し、遺憾ながら自身の無力さをひしひしと感じたものですよ。」


まさかと思ったんだけど、どうやらプレジール城のゲート部屋、あそこにもリアレプトは侵入していたらしく・・・・


当然ながら?ゲートに細工がされて、それと将軍だっけ?彼はどうやらリアレプトに操られていたらしい・・・・


ああそうか、彼は本当は皇帝の従兄弟だっけ?

それも本来は愛国心があり、絶対服従だったらしい・・・・

それが、あんな事をしでかすとか、本来考えられず、だから皇帝は息子に同行させてたようなんだけどね・・・・


「私共は白河殿には注意を払っておりましたが、その周囲まではなかなか目が届かず・・・・なのでその将軍とやらがリアレプトに操られ、ましては城を襲撃するのを阻止できず、対応が後手に回ってしまったのですよ。」


そういえば、ゲートから敵に侵入を許し・・・・敵・・・・つまり侵入した兵士も何だか正体が分からないままだったっけ?


「本当はあの時我々は皇帝を救助しようとしていたのですよ?事実皇帝に直接危害を加えたのは我々ではありませんから。それともし、我々の姿を見られた場合、我々が皇帝に危害を加えたと認識させる必要がありましたから・・・・ナターリヤ殿は回復スキル持ちでしたから、丁度良かったのですよ。」


「ああ確か一度あんたとは城で戦ったね。あの時はあんたが襲撃したとそう思っていたし、事実そうでしか思えなかったからね。」


「まあそれでよいのですよ。リアレプトの関与が知られないようにするのが私のあの時の任務のようなものでしたから。」


しかし一体このミロスラーフの娘?予知をするとかどんな娘さんなんだ?あ、和佳はどうなんだ?予知のスキルとか言ってたよな?


【私のとは少し違うような気がいたしますわ。一度お会いしない事にはわからないのですけれど。】


【そうか。じゃあ一度会ってみるか?こうして目の前にミロスラーフもいる事だしな。】


【それがよろしいかと・・・・】


で・・・・その後もミロスラーフは色々語るんだけどね・・・・


そうそう、ミロスラーフの真の目的は魔王の討伐・・・・それももう二度と復活できないような・・・・

これに関しては息子を巻き込んだらしい。

で、その息子が・・・・

「何を言っているのですか父上。私が自らそうしたいと申し出たのです。父上が気に病む事ではございませぬ!」


「しかし・・・・おまえにはつらい思いをさせただろう・・・・」

「魔王討伐は何にもまして優先させるべき事案でしたから気にしないで下さい!それゆえの白河殿の補佐をしていたのでしょう?」



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