第573話 樽酒をポチってみた

「くっ!仕方ねえ、女は今は諦め・・・・たくねえが、確かに何もせず女をものにしようってのは、確かに虫が良すぎるぜ!仕方ねえ、だが・・・・酒は駄目だ。酒はもっとなるいのでいいから、用意しといてくれや!」

・・・・酒はお茶代わりですかそうですか・・・・


「だが、炉を作るのに、近くに酒なんか置いといて危険じゃないの?」

あ、でも別に炉に火をいれる訳じゃないからな・・・・


「ワシ等を誰だと思ってるんだ!酒の扱いに間違いはねえ!心配せずにどんどんもってこい!樽だ!樽でもってこい!」


・・・・そう言ってもそんなん知らんぞ?

一応異世界売買で調べるか。日本酒でいい?

樽酒・・・・あった。

36リットルか・・・・

大丈夫なんか?こんなの飲んで?

おっさん試しに1樽購入。


おお!出てきた・・・・

鑑開きしたくなるよね・・・・


酒をすくうのに、柄杓かな?と思い探していると・・・・

何やら騒がしい。

見ると・・・・なんてこった!まさかの樽酒、勝手に開けられ、すでに半分以上飲んでやがる。

しかも、樽を持ち上げ、そのまま飲むとか・・・・

「おい、何してやがんだ!勝手に飲むんじゃない!」


「何を言ってるんだ?喉が渇いたからちーとばかし飲んだだけじゃねえか?」

「・・・・わかった、炉ができるまで酒も禁止。」


「おい!何言ってやがんだ?」

「じゃあ帰る?いいよ帰ってもらっても。」

しばらく考え込むドワーフども。

そして親方が・・・・

「くっ!つくづく卑怯な奴だ!くそったれが!やってやんぜっ!コンチクショー!さっさとやるから、先ずは今ある炉と、新たな炉をおったてる場所へ案内しやがれ!」


やっと言う事を聞いてくれたようだ。


女性の方はあれで良いとして、酒は・・・・様子を見て考えよう。

うわ・・・・ドワーフども、思いっきり酒樽見ながら向かってるよ。

どこまで酒好きなんだよ。


・・・・

・・・

・・


そして炉の前に立つドワーフども。


「・・・・おい、この炉の何処がいけねえんだ?」

いや、駄目じゃないよ?

「いやあ、この炉は満足してるんだけどさ、打ちたい剣の素材、この炉では無理なんだよね・・・・」


おっさんそう返答する。

「なんだと!この炉で溶かせねえ素材があるもんか!」

別に親方が作った炉じゃないよね?何で怒るの?


「いいか人間!これを造ったのは、俺の一番弟子だ!見ろこの炉のここ!この傷は、一見傷に見えるが、印だ!俺の弟子がつける印だ!つまり俺が教えた炉を造る技で作ったんだよこの炉は!一体これで駄目だとは、どんな素材だ?」


えっとそうなのか?おっさんの炉、ドワーフの炉だったんか?そういえば、製法は秘匿、秘伝?で、おっさん造った所見てなんだよね。


「はあ・・・・まあ、この3つなんだけどさ、見る?」


おっさんそう言いつつ、オリハルコン・アダマンタイン・ヒヒイロカネをそれぞれ取り出し、親方に見せる。


驚く親方。


「お・・・・おお!信じられん・・・・」

そして、他のドワーフ共々その場で固まっちゃったよ。 

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