第557話 回復した聖女親子

そしてあれからひと月ほどが経ち、ようやく聖女親子は回復した。

「旦那様、大変ご迷惑をおかけしてしまいましたわ。」

「こっちこそすまん。力になれなくて。」

「それはよいのですわ。それに、今回の事で、教会には私達2人がいなくてもいいように色々周りが動いてくれておりましてね。もはや私達が出しゃばらなくても、シラカワ領の教会は今後もやっていける目途がつきましたの。ですからその・・・・今後は少し、教会からは距離を取ろうと考えておりますの。」

「・・・・いいのかそれで?」

ある意味アルフォンシーナの生きがいじゃなかったのか?


「ええ。これに関してはアメリータともじっくりと話をしましたから。今後はその・・・・女として、女の幸せを追い求めようと・・・・思いますの。」

・・・・今まで自らを犠牲にしてきた聖女親子。そういえばおっさん、都合のいい時だけ呼び出しちゃったりしてたよな・・・・


「幸いな事に、私旦那様のおかげでここ数年老いていないようですし、まだまだ女として・・・・どうでしょう?」


う・・・・今までの聖女然とした雰囲気から一変したアルフォンシーナ。

「私も・・・・お母様には申し訳ありませんが、私は元々若いですから・・・・まだまだいけますよ?どうですか久しぶりに・・・・親子丼?」


う!何という破壊力。

アメリータは最初は・・・・若すぎたけど、今は・・・・あ、やっぱり途中から見た目がね・・・・変わってないから、年齢は25ぐらい?見た目は20歳過ぎぐらいかなあ?だけどね・・・・実年齢の、色気が出てきて・・・・


アルフォンシーナは・・・・30半ばの肉体年齢?

実年齢は40超えてるけど・・・・


おっさんがそんな事を考えてると、いつの間にか2人はおっさんの前から消えちゃってた。

あれ?もしかして・・・・愛想をつかれちゃった?

こんなに誘ってるのに反応ないとか・・・・あり得ないわ!とか?そんな風に?しまった・・・・

もっと注意をしとくべきだった・・・・


だけどそれはおっさんの考え違いでね。

どうやら2人は子供を預けに行っていたらしく、そして何故か風呂で体を綺麗にし・・・・その・・・・着替えをしてきたようだ。


「旦那さま!あのお部屋!私達も使った事がないのですよ?先ほど準備をさせておくように言いつけましたから・・・・」

え?よく見ると・・・・いつも着ている地味な服ではなく・・・・めっちゃアダルトな雰囲気の・・・・風呂上がりだからか、ガウンをまとっている・・・・

遅れてアメリータが戻ってきた。


「準備できてるって。さあ・・・・3人で久しぶりに・・・・ね?」


何が久しぶりなのかは・・・・2人とも妻だからね・・・・


・・・・

・・・

・・


さらに1ヶ月ほどして、2人・・・・アルフォンシーナとアメリータの妊娠が発表されたよ。

あ、そうそう・・・・ウルリーカ、ベーダ、フレドリカの3人・・・・

彼女等も妊娠したようなんだよね。

えっと、嬉しいけど、何でこんなにそろって妊娠するの?


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