第533話 何このでかい剣・・・・え?おっさんが打った?

あれ?なんかね、ウェンディが微妙な表情してるんだよ。なんで?


「本当に何も覚えてないの?」


「何か素材をどうこうあたりまでしか・・・・何か頭の中で聞こえたと思ってたら、何だか意識がね・・・・カトリーンがブレスを吐き始めたところまでは覚えてるんだけど・・・・・おっさん何でカトリーンにブレス吐かせたんだ?意味がわからないんだよ!炉があるのに?」


今更だけど謎だ・・・・そう思っていると、名前を出したからなのか、カトリーンが復活・・・・はしてないけど、起き上がった。


「・・・・最初のが一番きつかったのじゃ・・・・ほれ、覚えておらぬのかのう?」

さっきからウェンディ炉の方を見てるし、カトリーンも何やら指さすし。


おっさんが見ると・・・・何あれ?

そこにはやたらでかい剣が一振り立てかけてあったよ。

おっさんが普段打つのはね、せいぜいロングソード。

おっさんソード(仮)は軽いからね、ショートソード並みの重さで、ロングソードの長さ。

だから小柄なウェンディでも二刀流とかできちゃうんだよ。

おっさんも難なく扱えちゃってる。

だけどね、目の前のは明らかにおっさんの身長より長いんだよ。

2メートル以上はある。


ツーハンデッドソード・・・・いや、グレードソードというやつかな?

あれ実用性皆無なはず。


姿だけでいいから作ってと言われる事も・・・どこぞの貴族から頼まれる事もあるけど、でかすぎて戦場ではまず役に立たない。

よほど大柄な人間か、特殊な部隊じゃないと。


うーん・・・・何で2メートルを超えちゃう巨大な剣を打っちゃったんだろう。

デカい剣は男のロマン?

いやいや、扱えない剣なんてね・・・・


あ、それと不思議に思ってたんだけど、何で他の4振りの剣・・・・これも覚えがないんだけど?

これらは布にくるまれ、大事に扱ってるのに、なんであの剣だけはあんな雑に立てかけてあるんだ?


「全く身に覚えがない・・・・」


はあ、と、ため息をつく女性陣。


「それと、何であれだけ立てかけてあるんだ?」


おっさん誰とはなく聞いたよ。

「簡単な事じゃ。主以外には扱えんようになっておる。かくいう妾ですら触れんからの。」


へ?カトリーンはおっさんと同等のスキルを持ってるはず。それで駄目って?


おっさん何だか剣が不憫に感じて、炉の近くに用意している作業台の上に布を取り出し敷き詰め、そこに剣を置こうと思ってね。


「あ!触って大丈夫なの?私達が触ったら思いっきり弾かれちゃったわよ?」


ええ?弾かれるって・・・・

うーん・・・そんな事までしちゃったの?

おっさん何を求めてこんな剣打たんだろう?謎だ・・・・

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