第369話 討伐

「確かに貴様の首をはねたはず!なぜ生きておるのだ!」


・・・・何こいつ、えらそうに。

というかあれ?確かスキルのバックアップ取ってたんだよね?なのに何これ??


取り敢えずあいつを何とかしないといけないな。

おっさんそう思いながら収納カバンの中からおっさんソード(仮)を取り出して構えたよ。


「なああんた・・・・誰だか知らないけど、書斎をこんなにしたのあんた?」

おっさんこのわけ分からない状態から取り敢えず質問してみたよ。


「・・・・ここが書斎というなら我がやったのだ!それより何故!何故だ!何故貴様が生き・・・・」



話が長くなりそうだし、こいつがやったんならさくっと終わらせよう。

おっさん、偉そうな奴に切りかかったよ。

何やらおっさんの首を刎ねたとか言ってるし?

相手は油断してたのか、おっさんが切りかかった剣を防ぐことも無く、あっけなく首が飛ぶ。

どっと倒れる相手。

何だったんだこいつ。


「なあ、何だったんだこいつ?」

おっさんその場にいたアルフォンシーナ達に聞いてみたよ。


アルフォンシーナが

「よかった・・・・旦那さまが・・・生き返って・・・・」


・・・・生き返るって何の事?それに・・・・あれ?そういえば、スキルは上手くバックアップ取れたんだろうか?

で・・・・そう思ってると、勇者たちがやってきたよ。


「あ・・・・・魔王が死んでる・・・・これ・・・・侯爵さまが?」

「やあ、ヨーリス君。えっと、こいつ魔王なの?」

「はい、そうです。その・・・・大丈夫なのですか?色々と。」

「色々大丈夫じゃないよ!見たらわかるだろう?書斎が滅茶苦茶だよ。」

「い、いえ・・・・お体の方なのですが・・・・」

「うん?問題ないよ?それより、こいつ本当に死んでるの?」

おっさんヨーリス君に聞くと、何やら悩む様子。

「判りません・・・・私が聞いた話では、魔王は勇者にしか倒せないと。念のため頭を破壊しておきますね。」


ヨーリス君はそう言うと、転がっている頭を真っ二つにし、さらに胴体も細かく切っていく。容赦ないなあ。


「侯爵さま、ありがとうございました、そして・・・・ごめんなさい、私達の不手際でまたしてもご迷惑を。」


うーん何がありがたいんだろうか?不手際って・・・・こいつヨーリス君達を追いかけてきた?

そこまで考えてると、突然ぐらっと来てね。

そのまま崩れ落ちちゃったよ。

ただ、倒れる前に誰かが支えてくれたようで、

「主よ!顔色が真っ青じゃ。少し休むがよい!寝るのじゃ!」

あ、カトリーンか。あれ?結構離れてたようだったんだけど・・・・凄い動きだったよ?

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