第323話 エリクサーの再現

勇者パーティと話をして、折角なのでと娘さん方に店で買い物をしてもらおうと考えたおっさん。

ちょっと思う所もあったから、勇者パーティには全員で店に行ってもらったよ。

そしてアルフォンシーナを呼び出して・・・・


・・・・

・・・

・・


殆ど常に一緒にいるアルフォンシーナとアメリータがやってきて、おっさん聞きたい・・・確認したい事があって3人だけで話をする事に。


「おかえりなさいませ、旦那さま。きっと聞きたい事があるんじゃないかと思ってましたわ。」

そう言うアルフォンシーナ。そしてアメリータは

「同じ女性としてあれは酷い!誰があんな事したのよ!」


おっさんの想像通りかな?


そう、あの娘さん方は・・・・全員同じような年ごろの人間なんだけど、不自然に胸がなかったんだよ。

膨らみがないというか所謂洗濯板?絶壁・・・・

3人共というのがあまりにも不自然すぎてね・・・・


「アルフォンシーナ、あの3人の娘さん、治療の時に服を脱がせただろう?どうだった?」

「やはり気付いてましたのね。3人とも、胸は切除されておりました。それも何かで無理やり切り落としたような。治療のため胸を切除したのとは明らかに違います。」


・・・・やはりそうか・・・そういえば昔TRGPのひとつに弓を使う女性がいたんだけど、弓を扱うのに胸を片方切除してるキャラクターがいてね。胸が邪魔だから切除するらしいんだよね。だからそういう可能性も考えたんだけど、何かしらの原因で無理やり切除させられてたと考えたほうがよさそうだ・・・。


「酷い!酷すぎるわ!だんなさまの力で何とかならないの!」

そういうアメリータ。恐らくアルフォンシーナと一緒に見ちゃったんだろう。

うーん、どうなんだろう?

「なあ、アルフォンシーナの治療では復活しなかったんだよな、胸。」

「はい、残念ながら。もう既に胸がない状態が通常の姿となってしまってるようで、私の力ではどうにもなりませんでした・・・・」

「じゃあエリクサーならどう?」

「旦那さまはまだエリクサー持ってるの!ぜひ使ってあげて!」

そう言うアメリータだけど、アルフォンシーナの返事は芳しくなかった。

「旦那さま、恐らくエリクサーでも無理かと存じますわ。」

「エリクサーなら異形にされても、四肢が欠損していても元に戻るよね?妻と子供にエリクサー使って元に戻ってるから、その効果は知ってるだろう?」

しかしアルフォンシーナの返答は、先ほどと同じ感じだったよ。


「勿論エリクサーの効果は知っておりますが、残念ながらあの娘さん方の傷は、もうあの胸がない状態が正常と体が認識してしまっていますので、おそらく無理かと・・・・」

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