第178話 一歩前進?

そうしておっさん、収納カバンを握りしめ、もう一つの収納カバンは首に巻き付けてね、早速ゲートの中心に腕を突っ込んだよ。

途端に激痛が腕に走り、耐えながらなんとか肩まで腕が通って、そして手に何かが触れる感触があったから、手を広げたら、どうやら妻がきちんと収納カバンを回収してくれたみたいで、今回はすぐに手を外してね、妻がゲートの準備が終わったらメールしてくれるのを待ってね。

そうしたら、準備ができたとメールが来てね。

おっさん早速対になってるゲートに向かい、ゲートを使用してみたんだよ。

そうしたら・・・・何だかいつもと様子が違い、体中が痛むんだよ。

時間もかかっててね。

で、気が付けば、目の前に妻がいてくれててね。

よし!成功だ!と思ったんだけど・・・・


バシッ!!!!!!!


!!


何かにはじかれてね。

見えない壁とでもいうのかな?


目の前には妻と、息子と、娘の千亜希ちあきもいてね、手を伸ばせば触れられそうなんだけど、その度にバチッてはじかれて。

ただ、どうも向こうからは手が入ってくるみたいでね。

おっさん、久しぶりに3人に触れる事が出来たよ。

ただ、万が一があると困るから、すぐに引っ込めさせたけど。

「友里奈すまないね。何が起こるか分からないから、これ以上は手を入れないでくれ。」

「分かったわ。こうちゃん。千亜希もごめんね。1年ぶりのお父さんなのにね。」

「仕方ないよ。何だか分からないけど、もしかしたら怪我するんでしょ?」

・・・・娘は泣きながら答えてたよ。ごめんよ。

息子はもうすぐ2歳。だけどまだわかってないのか、よくわからない言葉を話し続けてるんだよ。

まあ2歳ぐらいの子供は片言だしね。


兎に角一歩前進したわけで、おっさん、もうひとつのカバンを手に取り、妻に渡して、ゲートを出してもらってね。

そして、このゲートの対のは、おっさんが出したカバンに入ってて、それを今踏んでるゲートの上にテーブルを展開し、ゲートを置いてみたんだよね。

そして、おっさんそのゲートを使って脱出できないか先ず確かめてみようと思ってね。

結果は・・・・何かにはじかれて無理だったよ。

もしかしてこの今おっさんの・・・ゲートの周りの見えない壁?これがあるせいで壁の向こうにいけない?


どういう事?よくわからない・・・・


家族に、結果を連絡して、またチャレンジすると話したらね、どうやらまたゲート・・・・おっさんが腕を通したゲートの光が鈍くなってきたみたいで、降りたゲートから・・・・先に使ったほうのゲート・・・・いきなり強制的に発動しちゃってね、今度はかなり締め付けられるような痛みを伴い、気が付けばまた書斎に戻ってたよ。


アルフォンシーナとカトリーンが慌てる様子が見て取れたんだけど、何か変なんだよね。

体中がが痛くて、動けないんだよ。

何とか首を動かして、身体を見たけれど、手足は普通にあるし、あるけど・・・・あれ?何か変な角度だよ。

そう思ったらまたおっさん、意識がなくなっちゃったよ。

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