21 罪悪、あるいは玉葱

 全く罪深いものだ。これほどまでに多くのものを切ったことは今までにない。しばらく涙が止まらなかった。残念なことであるが、その理由は何かを傷つけることへの罪悪感ではない。むしろ傷つけることを楽しんでいたかもしれない。こいつを切り刻むことを。或いはその先に待ち受けているであろうことを。

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