288.【後日談】【クロスオーバー】蘇生ラッシュ


ネルと相談した結果。

この状況を柔軟に受け入れられるような人物からの方が良いだろうという結論に達した。


候補はヨツバ、マック君、アウレネ、シルフ婆さん。

まずはヨツバからだな。


俺は【強化蘇生】を使用。

年齢は18歳にしておく。


赤髪の少女、ヨツバが現れた。


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蘇生結果

記憶損傷:0

魂損傷:63

魂損傷による残り寿命減少:133年→1年8ヶ月26日

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「おや、ここは……」


「ヨツバー、その紙の人形を1つ倒してー」


「ネル姉さん?! ちっちゃ!

何があったんです?!」


『いいから、早く紙のやっこさんに攻撃するんだ』と文字を刻む。


「む、2人がそう言うなら。【フリーズ】!」



やっこさんは凍り、ズタズタになった。


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鑑定結果

ヨツバ残り寿命:1年8ヶ月26日→無限(ただし殺された場合を除く)

――――――――――――――――――――――――


よし、成功。

次だ次。


やっこさんの近くで【強化蘇生】だ。

アウレネは566歳の頃でいいか。


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蘇生結果

記憶損傷:0

魂損傷:68

魂損傷による残り寿命減少:443年→23年

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とすっ。

蘇生したアウレネが、たまたまやっこさんの真上に落ち、やっこさんが死んでしまった。


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鑑定結果

アウレネ残り寿命:23年→無限(ただし殺された場合を除く)

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「おやや? にゃんこさん、ここは?」


『向こうで、ネルから説明を聞いてくれ』と文字を刻む。


「お~死んだネルちゃんが居る!

ということは、ここは天国ですか~!

わ~い、久しぶりです~!」


「エルフのおねーちゃんだー!」



がしり!

二人は抱き合う。

仲良きことは美しきことかな。


あとはシルフ婆さんか。


蘇生させる時にやっこさんの真上に来るようにすれば、いちいち説明する手間が省けて効率が良さそうだな。


いくぞ、【強化蘇生】。

シルフ婆さんは、死ぬ半年前の状態で蘇生することにした。

空中に白髪の老婆が現れる。


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蘇生結果

記憶損傷:0

魂損傷:60

魂損傷による残り寿命減少:6ヶ月→10日5時間

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どすり、コキッ!

やっこさんと、シルフ婆さんの腰が死んだ。


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鑑定結果

シルフ残り寿命:10日5時間→無限(ただし殺された場合を除く)

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「いたたたー! 腰が! 腰がー?!」


「にゃー(【強化ゴッドヒール】)」



シルフ婆さんの痛めた腰を治し、ついでに骨密度を強化し、免疫力も回復させてやった。



「シルフ様! わ~、久しぶりです~!」


「何じゃアウレネ、何を泣いておる。

それよりここはダンジョンではないか。

魔獣に囲まれておるぞ」


「うわ~ん!」


「これ! この非常事態にひっつくでない!

離さんか!」



よし、最後に【強化蘇生】。

マック君の年齢は、殺される直前の28歳でいいか。


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蘇生結果

記憶損傷:0

魂損傷:60

魂損傷による残り寿命減少:52年→2年5ヶ月

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げしゃっ。

銀髪ショートでメガネをかけた女性が現れた。


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鑑定結果

マクドーン残り寿命:2年5ヶ月→無限(ただし殺された場合を除く)

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「ん? ボクはいったい……」



今日、蘇生出来るのはここまでだな。

3日でやっこさんが蘇るので、その時新たに10人蘇生だ。


俺は混乱している4人に、現状を説明することにした。

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