196.何この化け物
ルカタの兵隊さんたちを載せた竜のオブジェを、ルカタ帝国まで飛ばした。
ミスリル鉱石にMPを流すと浮かぶのを利用した。
10分飛ばすだけで帝国の都にたどり着いた。
その代わりMPも1000ほど飛んだが。
都に着いたら、まずは囲いの壁作り。
勇者リョウマ君をあんな目に遭わせた連中を逃がさないために。
さて、じっくり探すことに……むむ?
囲いの壁が、紫色に光って消えてしまった。
「【存在消去】」
黒い鎧をまとった男が急接近し、紫の光を竜のオブジェにぶつける。
俺は何となく嫌な予感がしたのでオブジェから逃げる。
竜のオブジェが紫色に光り、消えてしまう。
なんと中に居る人間達まで消えてしまった。
「貴様が魔王トミタでおじゃるな」
「にゃー(そうだ)」
今のは何だ?
こいつ何者だ?
【鑑定】っと。
――――――――――――――――――――――――
【存在消去】
説明:魂ごと存在を消去する。
――――――――――――――――――――――――
今の光で、ルカタ帝国兵が全員死んだ、いや消えたっていうのか?
自分の国の住人に何て酷い事を。
――――――――――――――――――――――――
名前:ワルサー
Lv:155(10577歳)
種族:エンシェント・ハイ・ヒューマ
スキル:【鑑定Lv100】【XXLv100】【XX】【XXLv100】
【存在消去Lv100】【XX】【XX】【XXLv100】【XXLv100】【XXLv100】
【XXLv100】【XXLv100】【XX】【XXLv100】【XX】【XX】
【XX】【XX】【XX】【XX】【XX】【XX】【XX】【XX】
【経験値100倍】【XXLv100】【XX】【XX】【XX】
【XX】【XX】【XX】
ステータス:
HP 4,085/4,085 MPXXX/XXX
ATK833 DEF750 MAT1033 MDF351 SPD742 INT1355 LUK699
称号:【絶対強者】【皇帝】【XX】【XX】
【エセ勇者】【XX】【XX】【XX】【XX】
【XX】【XX】【XX】【XX】【XX】【無慈悲】
【神に恨まれし者】【XX】【XX】【XX】
ルカタ帝国皇帝。一見小物だが、誰も知らない頃から生XXXXのような存在。
神に喧嘩XXXことがあり、その時呪われて、現在のルカタXXXから出られない。
かなり高齢XXXX、昔のXXXX覚えていない。
自分は50歳くらいと思い込んでXX。
――――――――――――――――――――――――
……何この化け物。
俺より強い。
「我は帝国ルカタの皇帝となった、ワルサー皇帝でおじゃる。
魔王トミタよ、世界のため、帝国の栄誉のために滅びるでおじゃる。
【存在消去】」
「にゃー(ひぇぇ!)」
俺は紫の光を避ける。
あれ当たったら多分即死だぞ。
というか魂ごと消えるってことは転生も出来なくなるじゃん。
「【時の凍結】」
む、俺の【限定コピー】が自動発動した。
つまり、ヨツバが言っていた、ラスボス級スキルということか。
「動けるとな……その【限定コピー】、厄介でおじゃるな。
【スキル強奪】」
ワルサー皇帝が、黒い塊を放ってきた。
俺は避ける。
「ちょろちょろと小賢しい。【移動禁止】」
俺の足に何かが絡みついた。
動けん。
「【存在消去】」
紫の光が迫る。
もう駄目か。
「にゃー(『闇を照らせ。ライト』)」
一瞬まぶしくなった。
……。
…………。
◇ ◇ ◇ ◇
・帝国ルカタ皇帝視点
一瞬目くらましされたが、魔王は【移動禁止】によって【テレポート】など転移系スキルも使えない。
それに身動きが取れないでおじゃる。
【存在消去】がぶつかったかどうか、【ライト】によって見えなかったが、魔王の気配はどこにも無い。
【探索】しても無反応。
我の勝ちでおじゃる。
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