21.2

 ルッツはもう、俺が支えてやるだけで前に足を踏み出して歩くようになった。ルッツが歩いてくれるのが嬉しくて、俺もつい歩かせて回ってしまう。

 今日の昼もヤンのところにルッツを歩かせてみたら、ヤンが感動して涙ぐんでいた。俺まで釣られてしまった。待ち望んだ我が子が自分の元に歩いてくるというのは、想像しただけで嬉しくて堪らないものだ。

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