15.2

 俺にとってはようやく慣れた、あいつにとっては初めての外回りだった。こちらからも事情を伝えやすく、大きな失敗が無いよういつもの取引先に挨拶に行った。

 向こうも気遣ってくれたし、同じように新人に現場を見せたいと言って紹介してくれた。新人同士とあってか、緊張が解れたようで良かった。

 これから嫌なこともたくさんあるだろうが、最初の思い出が嫌なものにならなかったようで良かったと思う。

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