19.1
ヤンとメイド達がルッツを見てくれている間に、外回りを済ませた。この時期の外出は大変だが、やらない訳にはいかない。やはり自分の目で見なければ、本当に必要なものが何か分からないだろうから。
旧くから居る使用人達に話を聞くと、父も同じように自らの足であちこち向かっていたようだ。父は母のために家を大きくしなければならないという使命感があったからだろうが、俺が頑張れるのもヤンのため、家族のためだ。父と同じ道を通っていると思うと、少し擽ったく思う。
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