17.1

 ヤンが俺に花の形の布飾りを作ってくれた。何でも、例の図鑑を見ながら作ったのだと言う。花には詳しくないから、調べたかったと笑っていた。愛おしくなって、思わず抱き締めた。

 そういえば昔、俺とヤンがただの旅の相棒だった時にも、ヤンが俺の誕生日に贈ってくれた花の花言葉が妙に親愛的だったことがあった。あの頃は今のような生活を送るなんて、夢にも思っていなかった。

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