3.6

 環境が変わったせいかルッツはなかなか寝ついてくれず、泣いたり唸ったりを繰り返していた。抱っこしていると落ち着いてくれるのだが、やはり以前より重くなっている。疲れて座るとまたぐずりだし、ほとんど一晩中部屋を歩き回ることになった。

 慣れない部屋に来させてしまったのは可哀想だったかと思ったが、部屋の中を見回したりと興味がない訳ではなさそうだった。俺の部屋でも落ち着いて眠れるように、少しずつ慣れてもらった方が良いのだろうか。


 ヤンはというと、朝は不安そうな顔をして飛び込んできたが、昨晩はよく眠れたらしい。ヤンが辛い思いをする前に、またルッツを俺の部屋に呼ぼう。テオに任せられる仕事もだいぶ増えたし、俺だって父親らしいことをたくさんしてやりたい。

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