361~370

あなや?!

「のう、鏡よ」


「はい」


「世界で、一番美しいのは 誰じゃ?」


「…」


「苦しゅうない。遠慮のう申せ」


「ざ、残念ながら…あなた様ではございません」


「あなや?!」


「恐れ多き事ですが…あなた様は、私の好みではありませぬので」


「た・わ・け。誰も、その方の好みなど訊いておらぬ!」

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