第173話 夏旅行編 嫉妬1

ピピッ



カチッ



「家もこれだったらいいのにな~…。かざすだけで、ピピッと」

「カードキー? …たしかこの前、友達の家がこんな感じだったかな」



ガチャッ



「へ~…、美人?」

「なぜ友達の方に食いつく…。カードキーの話だろうに…」



バタン



ウィーン…



カチッ



「…でっ、美人っ?」

「なんでそんなに気になるかな…。まぁ…、雑誌に載るくらいの美人さんだから正解なんだけどね…」



えっ!



「…有名人なの? マジでっ?」

「らしいよ? "表紙なったよ~"とか、たまにLINE送ってくるし」



ほ~っ



「どんな雑誌? 地方の雑誌でも表紙はスゴいね~っ」

「an・anって言ってたよ?」





…え



…えぇっ!?



「an・anの表紙!? えっ、誰っ!? 名前はっ!?」

「芸名?っていうの…? それは知らないや。興味なかったし」



ほえ~っ!



「誰だろ~っ! めっちゃ気になる~っ!」

「綺麗な子だよ。あたしの中学からの友達ってのが嘘みたいにね」



…あっ!



「写真っ! 写真無いのっ? 見たら分かるかもっ!」

「あたしは…、撮ってはないかな…。アイツにはウザいくらい写真撮られたけど…」



へ~っ!







ん?



「…ウザいくらい?」

「裸も撮られた。スマホ奪ってすぐ消したけどね」

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