第130話 夏祭り編 後輩

先輩っ!?


先輩ですよねっ!?



「うげ…」



「…ただいま~(…ん? 知り合いかな? 隠れよっ)」



…うそっ!?


浴衣っ!!


かわいーっっ!!



「…人違いです。どちら様ですか」



「(…あれ? …この子どこかで見たような)」



ひっどーい


かわいい後輩なのにー



「…自分で言うかなぁ。こんばんわ、…1人? …なわけないか」



「(あ~っ、会社の後輩ちゃんか~)」



もちろん友達と来てますよっ


そんなことよりーっ


どうですっ?



「…なにが?」



「(高校生かと思っちゃった…)」



もうっ!


わたしの浴衣っ!


この前先輩が選んでくれたやつですよーっ!



「…あー、ネットの? …へー、良いじゃん。かわいいよ」



「(性格は思ってた通りだ…)」



えへへっ


ありがとうございまーすっ



"おーいっ"


"何してんのーっ?"


"行くよーっ"



…あっ!


ちょっと待ってーっ!


すぐ行くーっ!



むぅ…


もっとお話したかったのになー…



「ふふ、また会社でお話しましょう。…ほら、行きな」



「(あらあら、お友達もかわいいこと…)」



はいっ!



あっ!


先輩っ!


こっち向いてくださいっ!



「んー?」



「(…お)」



カシャッ



いただきっ!



「あっ、撮るなっ!」



「(ほ~…)」



今度はぜひ一緒に行きましょうねーっ!


失礼しまーすっ!



カランコロンカランッ



「…はぁ、…まさか出会うとは」


「せ~んぱいっ、…好かれてるね~」



ビクッ!



「ビックリしたー…、いつ戻ってきたのさ…」

「いや~、モテモテでうらやましいなぁ~」



えー…



「からかわれてるだけでしょ、あれは…」

「…ふふ(…鈍感。…でも)」



ギュッ



ぴとっ



「ちょっと、なに…。暑いんだからくっつかないでよ、もー…」

「え~っ? いいじゃ~んっ(こいつはアタシのだけどね~)」

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