第97話 豚肉

らっしゃいっ!


今日も綺麗だねっ!


…おっ?


そっちは、ひさしぶりっ!



「こんにちは~」

「はは…、どーも。お久しぶりです」



今日は何にするんだい?



「冷しゃぶっ」

「いや、夕飯の内容じゃなくてさ。どの肉にするか言わないと…」



了解!


豚バラ肉300グラムだね!



「イエス!」

「…」



ドサドサ…



520円だけどー…


500円っ!



「おっとこまえ~っ! は~い、いつもの500円っ!」

「早っ。 …いつもの?」



まいどっ


いつもの500円いただきますっ!



「アタシ、500円しかここで使わないって決めてるの」

「へー。でもそれって、なんか申し訳ないような…」



いいのいいのっ!


美人さん見れてこっちが金払いたいくらいだしなっ!


あっはっはっ!



「ほんと~? あっ! …次からアタシがお金とっちゃおうかな~」

「コラ、調子にのんなっ。ありがとう、おじさん。また来ますっ」



あっはっはっ!


ありがとうござっしたーっ!

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