Laughing Coffin
枯渇信者
第1話 全てが変わった日
第一話は少々短めです。
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あるゲームのクラン『Laughing Coffin』。その名の通りラノベ好きが集まるクラン。
当然、元ネタとなっているギルドのようにPK行為を行うようなクランではなく、『シノン』という名のユーザーをリーダーとし、まったりとしたクラン運営でランキングも中位ほどのクランであった。
ある日、そのゲームの配信停止が発表された。
理由は定かにされていなかったが、重課金勢――――所謂『廃プレイヤー』―――たちが絶望して数人自殺したにも関わらず配信停止の理由を明らかにせず、間接的な殺人という名目でFBIが本社に押しかけて捜査をしたものの一切の不審な情報が出てこなかったという。
そして、世界中の何千万というプレイヤーが配信停止を嘆く中ついに配信最終日となった。
――シノン様、最後にフレンドバトルお願いしてもいいですか?
――大丈夫です❤よろしくお願いします
対戦結果:シノン vs ユエ
2 ー 1
――いやー、やっぱ強いですね笑笑
――いえそんなことはありませんよ❤普段はユエさんに負けてばかりですし(笑)
――終わりよければ全てよしなので最後に勝った方が勝者なのです笑笑
――シノン様、次は私とやってもらえませんか?
――ペテルギウス様、了解です❤
――ではユエさん、私とお願いできますか?
――リムル様分かりました!
対戦結果:シノン vs ペテルギウス・ロマネコンティ
3 ー 1
対戦結果:ユエ vs リムル
2 ー 0
――ボッコボコにされちゃましたね笑
――いや〜、お強い…
――今回は流石に相性の問題でした(笑)
――残り1分20秒くらいのところでの判断が甘かったですね…笑笑
――どうするのが正解でした?
――今更こんなこと言ってもしょうがないですが――――
とまあこんな感じで『Laughing coffin』のチャットが進んでいた。そんな中…
――このまま『オーバーロード』みたいな展開になったら面白いですよね笑笑
一人のユーザーがそんなチャットを送信した。
――そうですよね!ちょっと思ってました笑
ということはシノン様が…
――いえいえ、どうせ行くならみんなで行きましょうよ!(笑)
――みんなでって笑笑
シノンも、メンバーも、発言した本人でさえただの冗談として流していた。
そして、配信停止数分前。
――さて、そろそろお別れの時間ですね…
――そうですね…。どうせならシノン様以外みんなログアウトしてオバロ展開作りま
すか?笑笑
――ひどい!どうせならみんなで一緒に終わりましょうよ!!(笑)
――では皆さん、こんな弱小クランのへっぽこリーダーに今までついてきてくれてあ
りがとうございました❤いつか別のゲームやリアルで皆さんに出会えるのを楽
しみにしております❤
――どこがへっぽこか…。いつかオフ会とか出来るといいですね!シノン様の素顔が
見てみたい…笑
――村人Aの顔なんか見てもしょーがないですよ(笑)
そんな会話をしているうちに…
《本ゲームは只今をもちましてサービスを終了致します。今までありがとうございました》
というメッセージが画面に表示され――――――――――
次の日、6名が忽然と姿を消したとニュースで報道された。
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