聖女ヒロイン、逆ハー詐欺にあう
秋風遥
登場人物(ネタバレあり)
●=男 〇=女
【主人公】
〇エルシー(聖女ナナミ)(16)
少女漫画「淑女の願い事」のヒロイン。薄桃色の髪と青紫色の目の可愛らしい美少女。
田舎の領主クロフォード男爵の一人娘。
消えた聖女の代わりに名前も姿も変えて新しい聖女になった。その時に記憶は失われている。
裁縫が得意。原作では優しい快活な少女だったが、生活環境の違いによりいくらか大人しくなり、精神はより強くなった。
【導きの妖精】
〇ルビィ(六百歳以上)
赤い髪と緑の目の小さな妖精。戦闘能力は無いが、知識が豊富で情報管理が役目である。
ゲームの案内役としてヒロインのサポートをする。多くの世界でヒーローやヒロインを導いてきた。
案内役という名の使い走りから解放されて、世界を治める女神になるのが夢。
エルシーとは声に出さなくても意思疎通ができる。
妖精らしい陽気さはあるが、長く生きているため老成しておりシビアな面もある。
【聖女の盾】※乙女ゲーム「聖なる乙女は夢を紡ぐ」の攻略対象
●アルフレッド(18)
グリーンフィールド王国王太子。金髪碧眼の王子様らしい美青年。
冒険者や平民の生活に憧れているが、仕事には真面目。
二代目聖女となったナナミ(エルシー)と結婚するものと思われていたが……。
●セドリック(22)
エイヴァリー伯爵。王弟の次男。アルフレッドの従兄。金褐色の髪と青い目の美青年。
宮廷一のプレイボーイで令嬢達の憧れの的。
「運命の恋は探すもの」という信念で理想の淑女を求めて多くの女性に近づく。
●パーシヴァル(27)
大司教。白金の髪と灰色の目の美青年。
名門侯爵家の三男で、子供の頃から非常に賢かった。後継者争いを防ぐため、教会に入れられる。
「聖女の盾」候補と判明し、教会行きを止める人々もいたが、本人の希望で僧籍に入る。
聖女の教育係として、力の使い方や必要な知識を教える。厳格だが生徒思いで教育熱心。
●レジナルド(17)
宮廷魔術師。平民出身。緑色の髪と琥珀色の目の美少年。
魔法の才能を見出され、先代宮廷魔術師の弟子になった。聖女召喚時に先代が引退、宮廷魔術師になる。
なぜか関西弁(っぽい話し方)。故郷の地方都市の訛りだと言う。
緑色の髪は妖精族の血が混じっているため。明るいオタク。
●チェスター(20)
元盗賊団首領。褐色の髪と緑の目の美男。
裏社会の人間らしい迫力があるが、親分肌の人情家。
父親は貴族だが母親は孤児院出身の平民。子供の頃母親と共にスラムに捨てられる。
聖女に出会って盗賊から足を洗い、現在は王太子の元で諜報活動を行っている。
【前代聖女】
〇菅原菜々美(16)
エルシーの前に聖女になった少女。猪突猛進で情に厚い。
異世界から召喚されたが、「異世界荒らし」の策略により姿を消す。
黒髪セミロング黒目の目立たない容姿。召喚される前は、茶髪に茶色の目、派手な顔立ちの少女だった。誤解されがちだがギャルでもヤンキーでもない。
【少女漫画「淑女の願い事」の人々】
〇ミュリエル
エルシーの母。亜麻色の髪に青い目。
愛情深く優しい女性。夫を亡くした後、得意の裁縫で生計を立てていたが、生活のために再婚。
〇アイリーン(18)
エインズワース公爵家長女。エルシーの義理の姉。銀髪に青い目。冷たい印象の美人。
完璧な淑女と称えられる。
気高く心正しい令嬢だが、エルシーには冷淡。不器用で鈍感な一面がある。
●ブライアン(23)
裕福な侯爵家ガーランド家の次男。アイリーンの婚約者。
栗色の髪、はしばみ色の目の美男子だが、頭は良くない。
自分の美貌を磨くのに熱心。
●ジェームズ
エインズワース公爵家の当主。アイリーンの父。
アイリーンを溺愛しているが、エルシーには無関心。ブライアンを嫌っている。
〇マティルダ
公爵家の侍女。アイリーンの母に昔から使える。アイリーン母娘を崇めている
●シミオン(18)
ラティマー子爵。実は亡命中のセルザム王国の第三王子。藍色の髪、黒い瞳。
原作漫画のエルシーの恋人。
少し影のある純粋な青年だったが、この世界ではアイリーンの取り巻きでエルシーを嫌っていた。
●コーネリアス(24)
アイリーンに求婚するロッドフォード帝国の皇帝。灰色の髪に黒い目の美男子。
温厚な人格者だと思われているが、陰険な面がある。
アイリーンに執着し、ブライアンとの仲を裂く。
●オズワルド
名門ダンヴァーズ侯爵家の当主。アイリーンの母の恋人だった。
原作ではアイリーンの父であり、エルシーの継父となる。
温厚で親切な紳士。
●ハロルド
原作の義兄。容姿は平凡だが、実の妹のアイリーンにも義理の妹のエルシーにも優しい良い兄。
〇アーシュラ
アイリーンの母。容姿はアイリーンと生き写し。
完璧な貴婦人として、死後も公爵家の人々に崇拝されている。
恋人と別れて政略結婚し冷たい母親になる。
〇セアラ
原作のエルシーの親友。男爵令嬢。突然婚約者の外国行きが決まり、結婚して国を離れる。
黒髪巻き毛と緑の目。童顔。素直な性格。
〇ポリー
原作でエルシーに仕えていたダンヴァーズ侯爵家のメイド。田舎育ちの素朴な少女。
【グリーンフィールド王国その他の人々】
●ランドルフ
騎士団長。強面だが陽気な紳士。
三〇代妻子持ち。
●バージル
クロフォード男爵家初代当主。エルシーの先祖。赤い髪の大柄な男。
聖剣を入手して死霊術師の遺産から人々を救い、聖騎士の称号と男爵の地位を得る。
〇ローズマリー
淡い金髪に青紫色の目の、エルシーに似た美女。乙女ゲーム「聖乙女1」のヒロインの子孫。
旧王国滅亡後、彼女の一族は聖剣を守って隠れ住んでいた。一族の最後の一人。
バージルを聖剣の元に導き、後に妻となる。
●ティモシー
クロフォード男爵領の領主代行。王太子によって任命される。
〇ハリエット
代行夫人。ティモシーの妻。
〇ドナ
レジナルドの使い魔のカラス。
〇女神
グリーンフィールド王国の女神。桜色の髪に空色の目。
聖女を選び、世界を守る務めを与える。
戦いは苦手。
【ブラックウッド王国の人々】
●バートランド(19)
魔王を倒すが、幼馴染の少女キャロルの裏切りによって転移者の少年に勇者の武器と功績を奪われる。
勇者の称号を
黒い髪と濃い青い色の目。勇者に相応しい勇気と優しさを持った好青年。
〇キャロル(16)
バートランドの幼馴染。水色ツインテ、黒い目。やや釣り目の綺麗な顔立ちでクールな印象。
父を魔王軍に殺され、母を連れ去られる。引き取られた親戚一家とは馴染めず、バートランドの家に入り浸っていた。
バートランドとは互いに好意を持っていたが、想いを通わせることなく離別。
彼女の裏切りによって、勇者の武器が転移者に渡る。
〇ロッティ(14)
バートランドの妹。茶色の髪と濃い青色の目。
のんびりした性格で、あまり物事を深く考えない。裏表のないアホの子。
転移者を慕い、キャロルと一緒に魔王の元にいる。
●ウォーレス(25)
バートランドのかつての仲間。重戦士。
冒険者を引退し武器屋を経営。妻子と暮らす。
〇マデリーン(23)
戦いの神の女性神官。赤茶色の髪をポニーテールにしている。
男勝りだが面倒見は良い。
戦神の元へ
〇ジル
ウォーレスの妻。元冒険者の店のウェイトレス。
陽気なしっかり者。
〇ミリー
ウォーレスの娘
●トマス
ウォーレスの息子
●
現代日本から魔王に召喚された転移者。黒髪に死んだような目をした冴えない容姿の少年。
勇者の幼馴染を始め、あらゆる美少女になぜか好かれてハーレムを築く。
魔王からは「未来の婿」と呼ばれている。
〇
●先代魔王
メイヴィスの異母兄。キャロルの父を殺し、母を連れ去った。
勇者に滅ぼされる。人間の血を引くメイヴィスを嫌っていた。
「異世界荒らし」にそそのかされ、聖女菜々美を消す。
〇メイヴィス(11)
魔王の娘。兄が勇者に倒された後、新しい魔王になる。
水色の髪と赤みがかった金色の目の美少女。キャロルとは異父姉妹。
魔族間の権力争いに勝つため
〇アデライン
魔将軍と呼ばれる武術の達人。
赤髪褐色肌の大柄な美女。
〇カリスタ(300歳以上)
暗黒魔術師。魔王メイヴィスが転生する前から仕えている。
人間界の知識だけでは物足りなくなり、魔術を極めるために魔族となった。
300年以上生きているが、外見年齢は12~3歳。長寿の代償で外見が少女の姿に固定されている。
薄紫の髪と赤い目。無口無表情の美少女。
〇ローザ
分析官。外見は20代前半の知性的な美女。狙った相手の個人情報を読む取る力がある。
父親は人間で母親が魔族。人間にも魔物にも嫌悪感を持っている。
自分の居場所を守るため、魔王メイヴィスに忠誠を尽くす。
〇セシリア(17)
ブラックウッド王国の王女。おっとりした優しい性格。
金髪と紫色の目の清楚な美少女。
本来勇者に救出されるはずだったが、一之に救われ、以後彼に
〇エイダ(18)
セシリアの侍女。美少女達に色々な服を着せるのが趣味。
〇フレデリカ(21)
王女を守る女騎士。真面目で
〇クー
獣人の少女。犬の耳と尻尾を生やした美少女。住処を追い出され、人間に警戒心を持っていた。
勇者に救われたが、彼との信頼関係が築かれることなく、一之に餌付けされハーレムの一員になる。
●戦神
ブラックウッドの神。
過去の魔王に封印され、勇者の武器を人間に託す。
【異世界荒らし】
〇ヴィクトリーヌ
悪役令嬢の守護神。
金髪ドリルに金の目。自称転生者で最初は悪役令嬢の取り巻きの令嬢だった。
その後、メイドや護衛騎士、姉妹や母親など常に悪役令嬢の味方に付いてヒロインや攻略対象を断罪していく。
そのたび破滅させた人々の力を奪い取って強大な力を手に入れた。
悪役令嬢物の世界だけでは飽き足らず、乙女ゲームや少女漫画の世界へ侵略、乗っ取りを図る。
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