疾風の60秒

小川三四郎

努力の理由

努力は裏切らない


この言葉を僕は信じている

努力して得る成果は人それぞれでいいはずである


例えば一生懸命勉強して難関大学に合格すること

とにかく鍛えてスポーツの大会で優勝する

綺麗になって意中の異性と良い仲になる

多くの人がクリアできないゲームをやり込んでクリアする


本人が満足する成果であれば、それは努力をする事に価値や意義がある

そして大切なのは努力は必ずしも苦痛を伴わなくても良いと言う事

勉強嫌いな子供が我慢して夢の為に努力して嫌々勉強すると褒められるが、ゲーム好きな子供が勉強もせずにゲームをやり込んで、その結果前人未到のスコアを叩き出しても、普通は褒められないどころか、多分親に怒られてしまうだろう

理不尽だ・・・


努力は努力であり、成果もまた成果

価値は自分で決めればいいのである


要はどんな努力でも、成果を得られれば価値があると言う事である



「おい」


まただよ・・・

僕の頭に直接話しかけて来るのは奴だ


「都合のいい解釈してるんじゃないよ」


いやいや・・・

そもそも、この事は君が僕に教えてくれた事だろうが


「それでも、お前の努力している事はどうかと思うよ?」


でも、僕は目標があって努力するんだから文句は無いでしょう?

それともカミーは今さらルールを覆すの?


「そんな事はしないけど・・・」


だったら見守っててくれよ


「はっきり言ってお前のしている事は、今までで一番低俗だよ」


それは崇高だとは思わないけど、僕なりに努力して準備している事なんだ

それに僕だって結構辛い毎日を重ねてるのだが・・・


「そうだな、辛さが伴ってこその努力だから、今回は認めたんだったよ」


ありがとう、今年の夏までとにかく頑張るよ


「ところで、何故今年の夏なんだ?」


それは、あの時僕が覚えていた1分で結着するレースが夏にあるからだよ


「そうだったな、何月何日だった?」


7月26日だったよ、ちゃんと調べたから大丈夫だ


「そうか、それまでせいぜい頑張れよ」


勿論だよ

努力は裏切らないんだからな

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