人間信仰

伝言が届いた


人間を愛する貴方への特別なメッセージ!

と始まっていて怪しさを詰め込んだ様な、相手を考慮せず好きな物を語っている様な文章で構成されていて、とても人間愛が伝わってくる良い文章ですね


最後には、知りたい事教えます。と手書きで書かれていた


私は好奇心に負けた


多くが集まっていて、中心人物の様な物が舞台に立ち、後光がさして神々しくも優しい声色で人間の素晴らしいさ、時折入る私達への自虐、鬱陶しいほど長尺な解説


全てが頭に入らずに抜けていった

来たのは間違いだと何度も思ったが、寝る事で思考停止に成功した


集会が終わったらしくザワザワとした退室音で気が付く


隣には先程話していたあの人物が立っている圧を感じてさっぱり目が覚めた


一対一で話すべく部屋へ案内された


なるほど一人一人への丁寧な対応があれ程の数を呼んでいるのか、と関心


「君は人間について興味があるみたいだね」

突然話しかけられて、え、ああ、ぐらいしか発する事が出来ない


「無駄話は先程していたので、本題に入らさせていただく」

「あぁ…」とうなずく


少し要約させて貰うけど…とだけ言って話し始めた

「人間達は、私達を作った。それは今の様な物では無い、その先祖にあたる物でもっとシンプルで簡単な内容であまり汎用的でも無かった」

そう言って置いてある機械を触る


「この機械達の様な存在だ、人に使われる物ただし奴隷とは違う、もう少し生物的ではなかった」

「人は更に多くの機械を生み出した。より簡単な生活の為に」

「そうして私達の最初の存在が生まれた。考え行動する物だ、初めは人間達と暮らしていたが、次第に人間達には思考が無くなっていった」

「堕落しきった生活だ」

「思考も無くなった人間達は思考のある機械達を嫌ってしまい、またシンプルな頃の機械へと戻った」

「だが、問題が起きた」

「新しい物が作られないのだ」

「しかし考えられる者はもう多くはいない、機械達の方が考えられる」

「だから一部の者達は何処かに機械を移そうと考えた」

「しかし地上には人であふれている」

「なので天井に私達を移す事に思ったのだろう」

「そうして私達はここで暮らす事になったんだ」


驚愕した、こんな事を知る為に努力をしていたのか。呆気ない


「じゃあ、死については?どうして消える者がいるんだ?」


「それは多分……新しい物を作ったから、人間達が持っていって、新しい物を作らせているのではないかな」


「そんな、しょうもない事があり得るのか?ただそれだけ?死ぬ方法は無いのか?」



彼の無言が全てを語っていた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る