日々の営み千夜一夜物語

いち菜

12時41分

ゲリラ会議の午前をなんとか乗り切り、待ちに待った昼休み。


お弁当を食べ終えて、仕上げに大好物のバナナを口いっぱいに頬張ろうとした・・・まさにそのとき!手元の携帯電話が気持ちよく鳴った。




あっ、大好きないーさんだ。




近くまで来ているから角のコンビニで逢おう!とのお誘い。




昼休みあと十九分しかないけど、逢いたいかも。


お互い超多忙だから、こんな小刻みなデートを繰り返している。


浮かれた足取りでコンビニまで行って、いーさんの車に乗り込む。




いーさんもうおにぎり食べてるし。




メンチカツ食べる?


ダイエット中だからいらない。




焼き鳥食べる?


ダイエットしているからいらない。




おいなりさんは?


ダイエットしているけど食べる。




結局一口ずつ、いーさんに食べさせてもらう。




いーさん、ダイエットって知ってる?


知ってるよ。いつも協力しているじゃん。




呼吸をするように話をして、瞬きをするように笑いあう。


あっという間に残り四分。お化粧直して歯磨きしなきゃ。仕事中だし「またね」のキスはまた今度。


あうんの呼吸でエンジンかけて、職場の前まで車で二分。


職場に駆け込み残り一分。


デスクに座ってジャスト一時。




あぁ、楽しかった。いーさん大好き。



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